死なない薬 終演報告

終演報告


おはようございます!

熊谷です(*^^*)



改めまして、

劇団第一主義 第陸回公演「死なない薬」にご来場くださった皆様、

ありがとうございました!


こんなご時世ですので、

千秋楽を迎えた、8月1日()から数えて2週間、

キャスト、スタッフ、そしてご来場くださったお客様から、

発熱などの体調不良のご報告はなく、

今公演を無事に終えることができました。



ひとえに、ご来場くださった皆様の、

検温、消毒、マスク着用などのご協力があったおかげです。



にしても、この終演後2週間の区切りは一体どこから始まったのでしょうか??



いえ、新型コロナウイルスの最長潜伏期間が約2週間、

というのは存じ上げているのですが、

海外のようなロックダウンが敢行されていない日本では、

この終演後2週間という期間は目安になりえているようないないような…(^_^;)



とはいえ、健康であることが、感染症には一番の対策!


皆様が元気に過ごされているのなら、それが一番嬉しいご報告です


今回の公演の集合写真〜



開演どころか、開場までもまだまだ時間があり、

舞台上でみんなでストレッチ、発声練習をしているときに撮った写真ですので、

衣装ではなく、個々に劇団Tシャツを着用しての写真となりました。



おかげで、熊谷はメガネに完全どすっぴん()


今回、第一主義初参戦の、

森上聖子さんがアプリを使って良い感じにキラキラにしてくださいました()


森上さん、ありがとうございます(*^^*)



あ、準備の早い、

ストロベリーソングオーケストラの寿葬屋さんことぶっきーさんだけは、

開演に向けて、もうすでに髪が真っ白です()





さて、今回の「死なない薬」、

見てくださった皆様、いかがでしたでしょうか??



これまでと同じように、

オリゴ党の岩橋貞典さんの台本をお借りしてのお芝居。


熊谷の勝手な感想ですが、

これまでの岩橋さんの台本の本では、

比較的テーマがわかりやすいお芝居だったのではないでしょうか。



これまでの台本は、ひとひねりもふたひねりもしていて、

テーマが少しわかりづらかったものがほとんどだったのですが、

今回の「死なない薬」は、

そのひねりが少なくて、シンプルだったのではないかと思われます。


かと言って、

「めちゃくちゃわかりやすかった!」と言われるとそうでもないのですが()



これまでの本ですと、

テーマがいつも隠れたところにふわっといて、目立つ位置にはいないのですが、

それとは違って、今回は、お芝居のテーマが前面に出ていたのではないかと。



だって、「死なない薬」の主役は、死なない薬だから!


そういう意味では、ちょっとわかりやすかったのでは??()




様々な理由で集まり、そしてそこに住んでいる老人たち。


住んでいるそこは、

長寿の秘密を探る研究所。


そこにいる研究員たちと、

解明不能な不老不死の、とある一人の人間。



長寿の因子を持つであろう老人たちに投与された薬は、

不老不死のその人間を元に作り出されたもの。


薬の効能は、衰えていた細胞を活性化させ、

その細胞、もといその人間を、一番健康的な状態の体に強制的に蘇らせてしまうというもの。



元々は理想を掲げて始まったであろうこの実験は、

次第に狂気を携えて、倫理的にタブーな方向へ。


その研究の集大成は、

不老不死の人間の遺伝子そのものを受け継ぐ子供を生み出したこと。



研究者でもあるその子供は、研究対象でもある自分自身をどのように研究し、

どのようにその先に進むのか、果たして進めるのか……




「不老不死」は、よく映画などでも永遠のテーマとして取り扱われていますよね。

一種の憧れでもある、「死ぬことがない」という夢。


その憧れに振り回され、

しかし、そこに隠された狂気に気づいたとき、

不老不死の人々が取った行動は、「死なない病気を治す」こと。


つまりは「死」を選ぶということ。



もうこの時点で、「あれ?え?死にたくなかったの?死にたかったの?どっち!?」となっちゃいますよね()


ですが、これこそ今回のお芝居のテーマ。



「われわれはまだ、無限に生きるという哲学を持っていないのだ!」


劇中で出てきたセリフですね(*^^*)


おそらくは、この不老不死の研究を一番最初に提案したであろう研究者、タナカのセリフです。



岩橋さんの台本でわかりづらいのが、

こういった細かい設定などが、台本上では全く書かれておらず、

演出、役者ともに、自分たちで推測しなければならないところ。


そういう意味では、これまでからもわかりますように、

岩橋さんの書かれる本は不親切でもあり、投げっぱなしでもあり、

しかし、「こうだったのかもしれない、」と想像を掻き立ててくれる魅力の一部でもあったり。


熊谷はこの想像力を掻き立ててくれる部分が、

岩橋さんの本の、個人的に好きなところです()



しかしながら、、、


いやぁ、その好きな部分が、

今回の公演では個人的にものすごく悩まされた部分でもあります(苦笑)


だってわからないところ、自分で設定考えなきゃいけないですからね!?


皆様ご存知の通り、

第一主義は売れっ子役者のベテラン役者の勢ぞろい。


諸先輩方が自分たちでその「台本の隙間」を、

様々な引き出しを開けて埋めてきていても、

熊谷はその隙間の埋め方がわからずω;`)



ま、ま!

熊谷の個人的な振り返りとかは置いといて!()

今回の舞台美術はこんな感じでした(*^^*)


老人ホームのような研究所、その施設内にある集会室。

そこに飾られた絵画たち。



ここに飾られた絵画たちは、劇中でも出てきますように、

その全てが「顔」を描かれたもの。


この「顔」は、一種の監視の暗喩なのですが、

これだけたくさんの「顔」の絵が飾られていると、

ちょっと怖いですね()


どのような「顔」なのかは、あえて抽象的な舞台美術になっていますので、

見てくださった方々が、その場面場面で、様々な想像をしてくださいませ(*^^*)





さて、ざっくりと今回のお芝居を振り返ってみましたが、

皆様、いかがでしたでしょうか??



一種の箱庭、その監視の中で繰り広げられていく、

不滅のテーマを取り扱った今回のお芝居。



見てくださった方々にとっては想像に難くないと思うのですが、

毎公演、楽屋では、70代の老人たちが若返っていく様が個々に繰り広げられていました()


出番と出番の合間に、少しずつ顔のしわなどの老けメイクを落としていく方もいらっしゃれば、

次の場面で一気に若返るという方もいらっしゃったり。



白髪メイクも全て落としてヘアセットをきちんとしたり、

女性陣の中には、若返ったときにはしっかりとお化粧をし直している方も。



また、老人と若返った時で、その変化が一番わかりやすいのは、やはり衣装ですね。


老人のときと、若返ったときとは全てをガラッと変えたり、

おんなじ衣装でも、身につけ方を変えて雰囲気を変えたりと、

皆さんで様々な創意工夫をされていました。



老人のときのほっぺたのしみを、

「日本列島にしてみてん。」と、

楽しそうに書いていたりした方も()




ご存知の通り、

今回のお芝居は、

大きく分けて2つの役どころが存在いたします。


老人か、研究者か。



はっきりとわかりやすい主役が存在しない今回のお芝居ですが、

そのどちらにも属しない、不老不死の人間、アンザイ。


このアンザイの不老不死の研究を最初に始めたであろう、

二人の研究員、タナカ、そしてナカジマ。


研究に夢中になるあまり、暴走を始めるナカジマと、

タブーだったのだと、この研究の中止を唱えるタナカ。


そして、研究者としても、次なる不老不死の人間としても、

その全てを引き継いでいく、サトウ。



お芝居の土台の役どころとなる、

アンザイは、イズムの上田裕之さん、

タナカを、ストロベリーソングオーケストラの寿葬屋さん、

ナカジマを、MC企画の三澤健太郎さんにお願いいたしました。


そして今回のお芝居の幕を閉めるのは、大どんでん返しのサトウ、

私、熊谷香月が務めさせていただきました。



「死なない薬」に翻弄されていく老人たち、

それに魅了されつつも深い沼の底へと引きずり込まれていく研究者たち。


果たしてサトウは、「死なない薬」を、

自身の手中に収めコントロールしていくことが可能なのだろうか。



テーマかつ主役イコール、タイトル、なので、

説明がしやすいようなしにくいような…()



老人たちは、監視下で永遠と踊らされ、

監視する側、もしくは傍観者側にいると思いつつも、

自身もその踊りの輪へと組み込まれていく研究者たち。


わかりやすい主役という役どころはないのですが、

それぞれで、それぞれの表現すべきポジションを担っているため、

全員が全員、主役でもあり、しかし、「死なない薬」にただただ振り回される脇役のような。


テーマはシンプルですが、お芝居自体は、

やはり、これまで通りひとひねりもふたひねりもありましたね()





また、お芝居の稽古をしていくうえでは、

今回はやはり、感染症対策というものを徹底しなければなりません。


飛沫感染が主な感染経路とのことですので、

やはり稽古中もマスクは必須。


マスクをずっとつけっぱなしで稽古していましたので、

いざ本番の体制になって、マスクのない状態で通し稽古などしていますと、

なんだか変な感じで……()



普段からマスクをしていないほうが通常のはずなのに、

マスクがない状態に違和感を覚えていました()



最初のうちは、どの役者も、

「あ、マスク!」と、出番直前に外し忘れていることに気がついたりして、

なんだかちぐはぐな、面白い光景が()



出番がなく、楽屋で長時間待機しているときもマスクをしていたのですが、

……慣れって怖いですよね。


本番を終えて、いざ通常の生活に戻ったとき、

「あれ?マスク忘れてるや。」と、

すっかり慣れていた「マスク着用での外出」が、

今度はマスクをつけ忘れて外に出そうになってしまう事態が個人的に発生しておりました()


風邪や花粉症でもないのに、普段からマスクつけているのって、

そうそうないですもんね()



このコロナ禍をいち早く終えるための手段の一つのマスク着用ですが、

慣れたとは言っても、早くこの状況が改善されるように祈ってm(_ _)m




さ!

長々と書きましたが、

劇団第一主義 第陸回公演「死なない薬」は、

無事終演いたしました



このご時世にも関わらず、

ご来場してくださった方々、ありがとうございました(*^^*)

いつも応援してくださっている方々、いつもありがとうございます



さて!

こちらでちょっとお知らせが!


少し前からもお知らせしています通り、

現在、今公演の「配信」を準備中です!


約2週間のアーカイブ配信を考えておりますので、

「予定が合わず見に行けなかった……。」

「このご時世で、まだ人の集まるところに行くのが怖かった。」と、

観劇を断念せざるをえなかったそこのあなた!


ご安心ください!


一度購入してくださったら、期間中いくらでも見放題!

お家などで、見やすい時にいつでも見られる「アーカイブ配信」をどうぞご検討くださいませ


もちろん!

「劇場で見たけど、もう一回見たいな!」という方も大歓迎!


お芝居は基本的に生の出し物。

劇場での臨場感を味わうことは難しいですが、

もう一度見られるというのが、この「配信」の魅力!



あ!

この終演報告ブログを先に読まれた方は、

「そんなお芝居だったんだ。じゃあいいや。」じゃなくって、

ぜひそこは「お?この人の老人役見てみたいな!」「どのように若返っていくんだろう?」など!


実際どんなお芝居だったのかは見てみなきゃわからない!


コロナ禍一年を経て、そのほとんどが2年ぶりに舞台に立つ、

力があり余っている役者たちを刮目せよ!()



配信の準備ができ次第、

劇団のHPTwitterなどでご案内させていただきますので、

どうぞ楽しみにしててくださいませ(*^^*)




また、劇団第一主義の次回公演は、

一年後、来年の夏頃を予定いたしております。


まだまだ予断を許さない状況ではございますが、

来年も皆様と元気にお会いできますように!



今公演に携わってくださった役者さん、スタッフさん、

そして、応援してくださる皆様、

本当にありがとうございました!



コロナなんかに負けない!


娯楽でストレスなんか吹っ飛ばせ!()


今の状況を乗り越えて、

また来年もお会いいたしましょう!!



皆様の応援、誠にありがとうございました!




熊谷香月