死なない薬 25日目

稽古場日誌25日目


おはようございます!

熊谷です(*^^*)



ついに梅雨明けしましたね


ですが!

梅雨明けした次の日、夕方前ぐらいに、

おどろおどろしい雨雲と、はっきり見える閃光が(^_^;)


梅雨明けしても、まだまだ不安定な天気が続きそうですね。

皆様どうぞ、お気をつけてm(_ _)m



天気が急変しても、

まだまだ絶賛稽古中!


がんがんお芝居の密度を上げていきますよ

……おやおやぁ??



今回の稽古写真、

足元をよくよく御覧くださいませ。


何やらこれまでと様子が違うような??



……そうなんです!

基礎舞台が組まれたんですー!!



これが、

劇場を稽古場として使わせていただいているメリットというものなのか(゚д゚)!!



ご存知の方もいらっしゃるかとは思うのですが、

舞台の大道具に、箱馬、そして平台というものがございます。


階段や、高さのある舞台を組む際は、

よっぽど特殊なものではない限り、

この箱馬と平台を組み合わせて基礎舞台を組みます。



演出補兼、舞台監督の牛丸さんが、

本日、早めに稽古場に来られたと思ったら、

「足元組んじゃおう!」

と、突然の行動に!



おお!

ありがたいやらびっくりやら!()



牛さんと、第一主義主宰の沢渡さんと共に、

汗だくになりながら、

なんとか今回のお芝居の基礎舞台を組み上げました〜



お二人ともありがとうございますm(_ _)m



写真ではわかりづらいのですが、

皆様、なにかお気付きの点はございますでしょうか??



……はい!


基礎舞台が組まれたことによって、

舞台自体の高さが上がり、

舞台の床、役者の足元が見えやすくなったんです



ということは


お客さんの目線からでも、

お芝居自体が見えやすくなったんですー!!




小劇場ではなく、

いわゆる商業の劇場を思い浮かべていただけますでしょうか??


やはり舞台自体が広くて高さがあって、

客席も二階建て、三階建てだったりしますよね。


さて、そういった劇場の舞台の高さは、

一階席の客席に対して、どれくらいだったか、イメージできますでしょうか??


どのようにして、舞台上にいる役者を見ていましたか?



役者さんを見上げるような形で、

お芝居を見ていたのではないでしょうか??



……そうです!

一階席に対して、舞台のほうが高いんです!


一番前の列の席ですと、

役者さんの靴ですら、ちょっと見上げなければ見えないぐらいの高さだったかと思われます!



とゆーことは


基礎舞台を組んで、

ちょっとでも底上げをしたことによって、

商業の劇場の形にちょっとだけ近づけたんですね(*^^*)


今回の写真と、前回までの写真を見比べていただくとわかると思うのですが、

おかげで、役者の体全体、そしてその足元、

かつ、舞台上の床を見渡すことができるようになりました



ただ、それが可能なのは、

今回お借りしている、劇団未来ワークスタジオさんのような、

高さのある空間だからこそ!


天井が近いと、

このように基礎舞台を組んで高さを上げてしまいますと、

しゃきっと立っただけで、頭をぶつけてしまいます(T_T)



小劇場では、未来ワークスタジオさんのような、

高さのある劇場というのは限られてきますので、

これは、この劇場の最大の魅力の一つ!



舞台の組み方で、

とてもお芝居が見やすい空間を作ることが可能なんです



この、舞台全体が見渡せる、というのは、

見る側からしたら、とってもノンストレス!


熊谷は、小劇場のとあるお芝居で、

この、ノンストレス!を経験したことがあります。


しっかりと舞台を上げていて、

役者さんが正座している姿、寝転がっている姿が丸々見えるぐらい、

舞台上全てが、客席後方からでも全て確認できたんです!


劇中、座っているお芝居が多かったのもあるので、

おそらくその舞台の高さも演出の一つだとは思うのですが、

それにしても、舞台上が全て見えるだけで、

こんなにもお芝居に集中できるものなのかと、

ちょっと驚くぐらい、楽しんで観劇したのを覚えています




さ!


急ではあったのですが、

基礎舞台が組まれたことにより、

客席からの見え方が変わるということは、

演出席からの見え方も変わるということ!



というわけで!

「実際にどのようにお芝居が見えているのか」の確認の稽古を本日はいたしましょう!


手始めに、一番最初のシーン!

老人たちのレクリエーションタイムから!



……手始めに、っていうか、

最初から順にするのは当たり前ですね()



ちなみにですが、

我らが音楽家、マツキクニヒコさんは、

7月に入ってから、稽古場に全出席!


お芝居のリズム、長さ、演出の方向性を確認しながら、

稽古場でずっと音楽を作ってくださっています



このレクリエーションタイムの5拍子ステップの曲、

今まではフェードアウトしていく形で次のシーンに繋がっていたのですが、

このシーンのために!


ちゃんと一曲として終わるように作ってくださいました!


これは役者のお芝居も変わってくるぞ!()



そんなのも込みで、最初から順番に稽古していきましょー!

そして忘れてはいけません!

本日の、役者紹介〜


新生第一主義の第一回目の公演からずっと出てくださっています、

良い声代表、福田真也さんです



あ!

今日からの役者紹介は、

「高身長で、低音の良い声男子」の三連発!


どうぞあなたの好みの高身長男子を見つけてください()



高身長で良い声をお持ちの福田さん。

パッと見の印象で、その手足の長さも相まって、すらっとしています。


「お?やはりかっこいい系男子の役か!?」

……と、思いますよね?

思われますよね?!



ですが!

今回のお芝居では、そうではありません!



老人ホームのような研究所が舞台の今回のお芝居。


大きく二分しますと、

老人か研究員の二種類の役どころ。



……そうです!

今回の福田さんはなんと、老人役!!


福田さんの見た目とのギャップもあって、

ちょっとかわいらしいおじいちゃんを演じられています




おじいちゃんということは、

あの高身長は今回のお芝居では生かされないのか?!


いいえ!

そんなことはありません!


ありませんが……それはお芝居を見てからのお楽しみでっっ




老人役の一人である、今回の福田さん。


福田さんの魅力は、

スラッとしている見た目もありますが、やはりそのお声。



今回のお芝居、台本上での第一声は、

まず福田さんのセリフから!



老人たちのレクリエーションタイムの後の、

老人たちのおやつタイムに繋がっていくシーン。


今までの稽古場日誌でよく言っています、

大人数のわちゃわちゃしているシーンのトップバッターです。


そんなわちゃわちゃしているシーンのなか、

福田さんの第一声から始まる今回のお芝居。



少しシーンを進めて、

舞台が上がったことによる見え方を確認している演出の沢渡さんから、

第一声を放つ福田さんに向けて、こんなオーダーが。



「老人で声がより低くなってしまって大変だと思うけど、

キーの高い女性陣の声に負けないようにもう少し声頑張って。」と。




舞台が上がったことによって確認しているのは、

なにも、視覚で確認できる部分だけではありません!


セリフ、声がどのように聞こえてくるかも、

演出は確認しているのです!



これまでの稽古ではそのようなオーダーはなかったのですが、

お芝居の見え方だけでなく、セリフの聞こえ方も変わっている様子。



今回お借りする未来ワークスタジオさんの、劇場としての作りも相まって、

福田さんのおじいちゃん声が、

後方でわちゃわちゃしているおばあちゃんたちの甲高い声にかき消されてしまっているのだとか。


低音よりも、やはり高音のほうが遠くまで聞こえてきますものね(^_^;)




声の使い方も上手な福田さん。


一番最初の稽古の、初めての読み合わせの段階では、

まだそこまでおじいちゃんではなかったのですが、

その次の読み合わせのときにははっきりとおじいちゃんに練り直されていました。


読み合わせ中やこれまでにいろいろと試されて、

現在のおじいちゃん声に至っていたのですが、

舞台の高さを上げたことで、その声がかき消されてしまいました(T_T)



観劇するうえでのノンストレスな条件は、

舞台全体が見渡せること、

そして、セリフがしっかりと聞こえてくること。


せっかくの良い声が聞こえないのはもったいない!


オーダーを受けた福田さんは早速、

もう少し声を張るなどの微調整をされていました。



福田さんのその魅力も最大限に発揮するための、

演出からのオーダーの一つでしたm(_ _)m




例えが一番最初のシーンだけでしたが、

このまま順番にシーンを進めていきまして、

お芝居後半戦の手前まで稽古して、本日は終了!



舞台が上がったことによって、

お客さんにお見せするお芝居の見え方、セリフの聞こえ方の整理をした本日。


客席、演出席からの印象が変わるのはもちろんですが、

舞台上からの景色も少し変わっていて、

ちょっと新鮮に感じました。


ほんの少し高さができるだけで、

これだけの条件が変わるんですね(*^^*)




お気付きかとは思うのですが、

この細かな作業、微調整が、

「お芝居の密度を上げる」作業!



劇場兼稽古場として使わせていただいているからではありますが、

クオリティを上げていくことを怠ったりはいたしませんよ



ではではまた(*^^*)




熊谷