死なない薬 18日目

稽古場日誌18日目



おはようございます!

熊谷です(*^^*)


さて!

本日の稽古内容はー……



……とっ!

その前にっっ!!



本日、別件により、

第一主義主宰、兼演出の沢渡さんが稽古お休み!!




おおっと!?

どうするんだってばよ??



本日のメンバーによりけりではあるのですが、

本日の稽古は、我らが演出補の牛丸裕司さんに指揮を取っていただいての稽古となります



大人数のシーンが多いので、

それなりに人が揃っていると、やっぱりどうしてもそちらのシーンの稽古が多くなってしまいます。


参加メンバーの加減はまぁまぁ良かったのですが、

本日は、普段の稽古ではあまりできていない、二、三人の、少人数のシーンをメインに稽古していこうと思います



演出不在で、お芝居の演出がつけられる稽古ではないですしね(笑が)

というわけで、

大人数のシーンをとばしつつ、最初から順に。



少人数のシーンが、多いような少ないようななお芝居ですので、

稽古を進めていくとあっという間に真ん中ぐらいまで来たような

そうでもないような?()


稽古写真も、どうしても大人数シーンばっかりになるので、

数人しかいないのがちょっと新鮮な気がします()



なんだかんだで、大人数シーンに比べると、

稽古している回数は少ない、少人数シーン。



普段の稽古ではあまりしない、何回もおんなじシーンを稽古する、

「小返し」の稽古をいたします。



普段の、演出家がいる状態の稽古ですと、

やはり稽古のメインは、演出家による、お芝居の方向性の整理。


役者陣が持ってきたお芝居を、

お芝居全体のバランスも鑑みて、取捨選択していくのがメインとなってきます。



しかし!

本日は演出不在!


そして、我らが演出補の牛さんは、

映像出演もよくされている、頼りがいのあるベテランの役者さん!


演出家目線ではなく、

役者目線で、それぞれのシーンの整理をしていってくださいます。



前回の稽古場日誌で軽くお話しした、

役それぞれの感情線と行動線のちぐはぐさを指摘して、

「このときのこの行動は、おそらくこちら側から回り込んだほうが行きやすいのでは??」

「このときのリアクションは、もう一歩下がったほうが、お芝居が大きく見えるよ。」

などの提案をたくさんしてくださいます(*^^*)



台本の読解力はそこそこましになっているらしい熊谷にとっては、

この「お芝居の見せ方」という技術面も、身につけていかなければならないもの。


説明も上手な牛さんのお話からは、

いつも学ぶべきことがたくさんありますm(_ _)m




さて。

この、牛さんによります、役者目線でのお芝居の作り方の稽古、

熊谷はさることながら、

前回の稽古場日誌でご紹介しました、声のお仕事がメインの森上さんに加えて、

よくそのアドバイスを受けている方がもうひとりいらっしゃいます。



それは、ストロベリーソングオーケストラの寿葬屋さんですっっ!!

第一主義の稽古場では、通称「ぶっきーさん」!


ご自身の所属されている、「見世物パンク一座」のストロベリーソングオーケストラさんは、

メタル寄りの音楽をメインとするバンドとお芝居の融合型パフォーマンス集団!


そちらでは、普段は白塗りメイクで、役者部門の一人として、

ド派手なパフォーマンスをされていらっしゃいます



しかし!

ご自身がよくされているパフォーマンスと、

第一主義で上演するお芝居は、

おんなじエンターテインメントのくくりであっても、

その方向性は全く異なるもの!



第一主義は「会話劇」がメインですので、

ストロベリーさんでされているようなパフォーマンスとは、

その表現方法が変わってくるのです。




お客さんの前に出る、セリフを覚えて舞台に立つ、というのは、

第一主義のベテラン勢にも負けないぐらいの場数を踏まれているぶっきーさん。


今回のお芝居のぶっきーさんは、

わかりづらい例え話をずっと話し続ける、ちょっと不思議な役どころ。


しかも!

この例え話、お芝居中に何回か出てくるのですが、

どこのシーンでも長ゼリフ!


会話でのシーンではないため、

ご自身で全て組み立てなくてはいけないのですが、

早々に台本を離して、

その安心感のある、でも土台では力強く響く声で、

ほとんど詰まることなくセリフを言われています。



そんな、経験値も高く、声フェチ演出家の沢渡さんも唸らせる良い声をお持ちのぶっきーさん。


しかし、

会話劇での、お芝居的に自然な見せ方の行動線はやはり慣れてはいらっしゃいません。



第一主義のレギュラー陣の一人である平本さんに、

ぶっきーさんからとあるアクションを行うシーンがあるのですが、

そのときのぶっきーさんの導線が、ちょっとだけ不自然な導線。



どうしたものかと悩んでいらっしゃるぶっきーさん(T_T)


ここで、我らが演出補の登場です!


「今歩いた導線だと、平本さんの視界に入ってしまっておいしいポジションではないので、

反対側から歩いてみたら?」



……ちょっとやってみましょう!



お!

これはやりやすいぞ!!



相手役の平本さんも、

一回目のぶっきーさんの導線ですと、ちょっと笑ってしまっていたのですが、

これならリアクションもしやすい!



とある方のお話で、

「お芝居はアクションとリアクション。」と言われていたことがあります。


ということは、

アクションするほうはリアクションがしやすいようにアクションしなければならないですし、

リアクション側も、ちゃんとリアクションしないと、せっかくのアクションがもったいないことになってしまうのです。



最初に行ったぶっきーさんのアクションの導線だと、

リアクションが少しだけ難しかったのですが、

我らが演出補のアドバイスにより、一気にスムーズにできあがりました!


導線一つで、それだけお芝居のスムーズさが変わるのです



ですが、このアドバイス、

教えてもらってすぐに体現できるものでもありません!



売れっ子座組のベテラン勢が多い第一主義では、

どうしてもそちらに目が行ってしまいがちですが、

ぶっきーさんももちろん、売れっ子座組の一人!


すぐ謙遜されるぶっきーさんですが、

オーダーにすぐに応えられるそのスペックは、

そう簡単に身につけられるものではありません!



伊達に第一主義に参戦し続けているわけではありませんよ(*^^*)



もうすっかりレギュラー陣となっているぶっきーさんも、

もう第一主義には三回目の参戦!


毎公演ごとに、勉強と努力と重ねてこられるぶっきーさんにも乞うご期待




少人数シーンをメインに、導線の整理、

演出補の牛さんによる、役者目線での「おいしいお芝居の見せ方」の稽古を行って、

本日の稽古は終了!


いつもと雰囲気が違う稽古ではございましたが、

こういった細かいところの稽古も大事ですよね




ではでは(*^^*)




熊谷