死なない薬 17日目

稽古場日誌17日目


おはようございます。

熊谷です(*^^*)



かなり早い時期に梅雨入りしたなーという今年、

思っていたよりも空梅雨ですが、

ようやっとそれっぽい天候になってきたのでしょうか?


それでも、毎日雨続きはちょっとしょんぼりしてしまいますよね(^_^;)



さ!

雨続きになっても暑くても負けません!


稽古は絶賛やっていきますよ〜




少し前のざっくり通し稽古を踏まえまして、

前回からは、お芝居のより細かいところに焦点を当てて、

稽古いたしております。


本日はもちろん、前回の続きから!



お芝居の、ちょうど真ん中ぐらいのシーンから稽古したのですが、

このあたりから、「お?意外と多めにしゃべっている??」という役の方がいらっしゃいます。



今回、第一主義初参戦の!

森上聖子さんです〜



強引に役者紹介のコーナーに持っていったった()←


ま、熊谷のひとり言は置いといて…()



森上さんは、立ち稽古に入ったくらいから、

「せぇーのっ(高い声)、せいこちゃーんっ(低い声)」の愛称()で親しまれている、

役者さん、というよりは、声のお仕事を生業としていらっしゃる、声のプロ!



森上さんと声優さん仲間がお芝居のを自主公演されたときに、

第一主義主宰、兼演出の沢渡さんが、

本職の舞台監督としてその公演に携わりまして、

森上さんとはそこでお知り合いになりました。



スタッフと出演者として知り合った森上さん。

とあるきっかけで、森上さんのほうから「お芝居に出たい!」と、

立候補してくださって、今回の公演に出演が決定したのです(*^^*)

「日誌用に写真取らせてください!

どんなのでもいいので!」


という熊谷の突然の無茶振りにも応えてくださいましたm(_ _)m


緊張させてしまってすみません(^_^;)




今回、第一主義に出演していただくにあたって、

普段なら、こちらからお声がけをさせていただくことがほとんどなのですが、

森上さんに関しては、ちょっとだけイレギュラー!


ご自身の知らない世界に飛び込んでこられるという、

なんとも勇気のある行動!



そんな森上さんの役は、

少し前にお話したとおり、お芝居半ばでは、

比較的セリフの多い役。



ご本人曰く、「木の役でもやるぞ!()」と言われていたのですが、

せっかく立候補してくださったのに、

そんなひっそりとした役を、沢渡さんお願いするはずがありません!()


「勉強したい!という意気込みで来てくれているんだから、それには応えるのが筋でしょ!」

という沢渡さんの信条のもと、

初参戦の第一主義での役は、ちょっとだけメインの役どころ



これまでずっとお借りしている岩橋貞典さんの台本は、

ものすんごく端役、というのはほとんど存在せず、

どの役にもだいたい見せ場のシーンがあるのですが、

森上さんには、見せ場が他の役よりもちょっと多い役をお願いいたしました(*^^*)

ご本人曰く、本職のお仕事ではナレーターさんが多いそうで、

お芝居の台本のように、長いものはほとんど経験がないのだそう。


そりゃあ、2時間丸々しゃべりっぱなし、なんて、

ナレーターさんではあまりイメージが湧きません(^_^;)



ですが!

そこはさすがは声のプロ!


読み合わせの段階から、

その声の耳心地の良さはさることながら、「声で伝える」ということには、

第一主義のベテラン勢にも全く引けを取っておりません!



「ワンシーン毎での役作りになってしまっているから、

お芝居全体を見たときのバランスを踏まえて、ここのシーンの聖子ちゃんの役は、もうちょっとだけ明るくしててほしい。」


など、

あくまで、お芝居1本通しての役作りが慣れていないだけで、

本の読解力、そして表現力はやはりレベルが高い!



演出の沢渡さんからのオーダーにも、しっかりと応えていらっしゃいます。




さて、今回の稽古場日誌の役者紹介に、森上さんが選ばれたのは他でもありません。


今回、稽古していたシーンでのメインが森上さんでしたので、

森上さんにお話していた内容は、

森上さんの役にだけ向けたオーダーでした。



しかし!

その話の内容はとっても大事なこと!


熊谷にとっては、まだまだ咀嚼しきれていない、

何度も反芻するべき大事な内容だったのです!




その内容とは……

お芝居の作り方の説明!



「え?読み合わせでそれだけできてるんだったら、立ち稽古もそんなに問題ないのでは??」



確かに、熊谷もずっと教わってきています。

「台本の読解力が9割。」だと。



ですが!

その読解力にも、いろんな種類があるわけです!



まず、どんな役なのか。

どういった性格で、このお芝居上で、誰と、はたまた他の人とはどのような関係性なのか、

が、まず役作りの第一段階といたしますね。


そして次に、

この役は、なぜこの場面に出てきたのか、

今どういう心理状態なのか、なぜこのセリフを言っているのか、

など、「なぜこの行動をしているのか」という組み立てが必要になってきます。


上記を第二段階として、

「このシーンでのこの役の役割、お客さんに提示しなければいけない一番の情報はなんなのか?」が、第三段階だとしたならば、

熊谷は、やっとその内容を理解し始めた段階。

ですが、

それ以前に、熊谷は未だに第一段階の役作りでつまずいたり迷走している状態(^_^;)



熊谷の状況は置いといて、

熊谷の個人的な感想だけで言うなら、

森上さんは、第一段階も第三段階もしっかりとできているように見えるのです。



ですが、、、


ここですね。



声だけでの表現方法と、

見た目も込みで「行動」という身体的なことも加わっての表現方法。


お芝居の組み立て方は似通っていても、

ちょっとだけ違うのがおそらくこの部分なのだと思われます。



これまでそういう組み立て方をされたことがないはずなので、

立ち稽古に入ったときに戸惑われるのは当然。


ですが!

その戸惑いもバネにして、

沢渡さんのお芝居の作り方を毎回真剣に聞く姿勢からは、

森上さんのその向上心の高さが伺えます!



そんな森上さんに本日お話していたのは、

沢渡さんの言葉ですと、

「感情線と行動線の合わせ方」。



感情線、わかりやすく言うと、気持ち、でしょうか。

その役の気持ちがあるからこそ、

立つ、座るなどの行動をした、という、

ある行動をする際の理由のようなもの、と、

こんなざっくりした説明でなんとなくおわかりでしょうか?(^_^;)



熊谷もそうなのですが、

セリフがある以上、やっぱり「セリフを言うこと」に一生懸命になってしまいます。


ですが、それが第一義なのではなく、

「なぜこの役はこのセリフを言ったのか」、

言い換えますと、「どういう気持ちでこのことを言おうと思ったのか」、というのが、

お芝居の組み立て方として大事な部分なのです。



ちょっとわかりづらい例え話になってしまいましたが、

おわかりいただけましたでしょうか?



どういう気持ち感情線

言おうと思う行動線



つまりは、「セリフを言う」ということも、

立つ座るなどの行動線の一つだということ!



お芝居上での立ち位置の取り方など、

まだ他にもいろいろと組み立て方はあるのですが、

まずは、役作りとしてはここが一番大切な土台なのだろうと思うのです。



「セリフを言わなきゃ!」というのが、

台本を離して、空でセリフを言うことに慣れていなければ、

そうなってしまうのはそれは仕方がありません。


そうではなく、

お芝居一本丸々通して、

自分の与えられた役が、どういった性格で、どういった気持ちで行動していて、

そしてなぜ今このセリフを言うという行動に至ったのか。



簡単なように見えて、

意外と迷子になりやすい迷路の入り口がすぐそこにあるんですよね(^_^;)




ですが!

立ってのお芝居が慣れていないだけで、

この説明ができるのは、役作りの土台ができている証拠!


第一主義のベテラン勢にも劣らないのは、

この土台がしっかりしているからですね




本日の稽古は、

森上さんを通して、熊谷の復習も兼ねたお芝居づくりの基礎がメインでした。



今回の第一主義への参戦で、

どれだけのものを吸収されていかれるのでしょうか? 


すんごい方がいらっしゃってくれましたよ


プロの声優さんの生のお芝居、

滅多に見れませんよっ



ではまた(*^^*)




熊谷